アイスランド
国番号
+354
首都
レイキャビク
人口
38万人
現地語名
Ísland
地域
ヨーロッパ
北ヨーロッパ
タイムゾーン
Greenwich Mean Time
UTC±00
このページの内容
アイスランドは北大西洋に浮かぶ島国で、北極圏のすぐ手前に位置します。国土は火山活動によってつくられ、氷河、溶岩原、地熱地帯、滝、そして黒い砂の海岸が短い距離のなかに詰め込まれています。人口は四十万人に満たず、その多くが首都レイキャビクとその周辺に集まるため、街を出るとすぐに人の気配が薄くなります。日本の読者にとっての主役はオーロラでしょう。九月から四月にかけての暗い季節に、天候さえ合えば街の近くからでも観測の機会があります。ただしこの島の魅力はそこに留まりません。地熱で温められた露天の湯に浸かる文化は日本の温泉と響き合いますし、道路が島を一周しているため、レンタカーで景色が入れ替わり続ける旅を組めます。シェンゲン圏の一員なので日本のパスポートはビザ不要、通貨はユーロではなくアイスランド・クローナです。
アイスランドのビザ・入国制度
アイスランドはシェンゲン圏の加盟国で、欧州共通の入国ルールを適用します。日本のパスポート保持者は、観光と商用であれば「直近百八十日のうち通算九十日まで」のビザ免除で入国できます。この九十日はアイスランド単独の枠ではなく、シェンゲン圏全体で通算される点が要点です。アイスランドの前後にデンマークやノルウェーへ渡れば、同じ枠から消費されます。パスポートは出国予定日から三か月以上の残存があり、かつ発行から十年以内であることが要件です。この「発行十年以内」は日本ではあまり知られていない条件で、旧規格の増補済みパスポートを使っている場合に問題になることがあります。九十日を超える滞在、すなわち就労、留学、家族帯同については、渡航前に該当する長期の許可を取得してください。なお、シェンゲン圏ではビザ免除国の旅行者を対象とする電子渡航認証(ETIAS)の導入が予定されていますが、開始時期は繰り返し変更されてきました。渡航計画の段階で、必要になっているかどうかを欧州連合の公式案内で確認してください。
主なビザの種類
ビザ免除入国(シェンゲン)
観光、商談、会議、親族や友人の訪問。日本のパスポートは対象で、アイスランドを含むシェンゲン圏全体に通算で滞在できます。入国審査で復路の航空券、滞在先、資金の証明を求められることがあります。
ETIAS(電子渡航認証、導入予定)
ビザ免除国の旅行者を対象にシェンゲン圏が導入を進めている事前認証です。開始時期は繰り返し延期されてきました。発効後は日本の旅行者も出発前のオンライン申請が必要になる見込みです。予約前に欧州連合の公式案内で最新の状況を確認してください。
長期滞在の許可(九十日超)
就労、留学、研究、家族帯同など、九十日を超える滞在のための許可です。アイスランド移民局への申請が基本で、目的に応じて雇用契約、入学許可、資金の証明などが求められます。渡航前に手続きを完了させてください。
アイスランド旅行の実務メモ
アイスランドの旅は、島を一周する環状道路をどこまで使うかで形が決まります。時間が限られるなら、レイキャビクを拠点に南西部だけで十分に密度があります。国会議事堂跡と大陸プレートの裂け目があるシンクヴェトリル、間欠泉のゲイシール、轟音の滝グトルフォスを回るゴールデンサークルは、半日から一日で完結します。南海岸へ向かえば、裏側に回り込めるセリャラントスフォス、黒い玄武岩柱のレイニスフィヤラ海岸、そして氷河湖ヨークルスアゥルロゥンへと景色が変わっていきます。時間があるなら環状道路を一周し、東部のフィヨルド、北部のミーヴァトン湖周辺の地熱地帯、そして鯨の街アークレイリを含めた構成になります。冬は暗く道路条件が厳しくなる代わりにオーロラの季節で、夏は白夜のもとで内陸の高地へ入れる季節です。どちらを選ぶかで、同じ島がまったく違う旅になります。
アイスランドを発見
アイスランドの地形は二つの偶然の重なりで説明できます。第一に、この島は北米プレートとユーラシアプレートが左右に離れていく境界の真上に乗っています。裂け目からマグマが上がり続けるため火山と地熱が絶えず、シンクヴェトリルでは二つのプレートの間の裂け目を実際に歩けます。第二に、その場所が北極圏のすぐ手前という高緯度にあります。だから同じ島の上で、噴火がつくった溶岩原と、万年雪が押し固められた氷河が隣り合う。ヴァトナヨークトル氷河はヨーロッパ最大級の氷体で、その下に活火山を抱えており、噴火が氷を融かして洪水を起こす現象まで起きます。旅行者にとっての意味は、移動距離あたりの景観の変化量が異常に大きいということです。一時間走れば苔むした溶岩原から氷河の縁へ、さらに走れば湯気の立つ地熱地帯へ入ります。この密度が、短い日程でも満足度が下がりにくい理由です。
この目的地の楽しみ方
九月から四月の暗い季節が対象です。島全体が観測に適した緯度にあるため、北部まで行かずとも機会があります。複数泊を確保し、天候に応じて動ける計画にすることが成否を分けます。肉眼では写真より淡い緑に見えるのが普通です。
プレートの裂け目の真上にあるという地質条件から、溶岩原、地熱地帯、氷河、滝が短い距離に同居します。シンクヴェトリルでは二つのプレートの間を歩け、ヴァトナヨークトル氷河は氷の下に活火山を抱えています。
地熱の島らしく湯に浸かる文化が生活に根づいています。ブルーラグーンのような大規模施設から、各町の市民プールまで幅があります。入浴前に石鹸で全身を洗うこと、公共施設では水着着用が必須であることが基本の作法です。
島を一周する道路を使ったレンタカー旅行が定番です。風によるドアの損傷、夏季限定で四輪駆動が必須の内陸 F 道路、冬季の路面と短い日照という三点が、日本の感覚と最も違う部分になります。
裏側に回り込めるセリャラントスフォス、黒砂と玄武岩柱のレイニスフィヤラ海岸、氷が浮かぶ氷河湖ヨークルスアゥルロゥン。短い日程で最も密度が高い区間です。海岸は引き波の事故があるため、看板の指示より海側に出ないでください。
お金と通貨
アイスランド・クローナ(ISK)
通貨コード: ISK
お金の実用的なヒント
世界有数のキャッシュレス、現金はほぼ要らない
アイスランドは現金をほとんど使わない国です。カードとタッチ決済が全土で通用し、給油所、地方の売店、山小屋、公共トイレの支払いに至るまでカードで完結します。日本の旅行者が現地で困るのは現金が足りない場面ではなく、両替した紙幣を使い切れない場面のほうです。したがって日本での事前両替はほぼ不要と考えて構いません。むしろ重要なのは、カード側の準備です。海外利用の設定を有効にしておくこと、利用限度額を確認しておくこと、そして無人の給油機で必要になる暗証番号を確実に思い出せるようにしておくこと。この三点のほうが、現金の額より旅の成否に効きます。
通貨はアイスランド・クローナ、ユーロではない
通貨はアイスランド・クローナです。北欧でありユーロ圏ではないため、ユーロの現金をそのまま使うことはできません。同じ旅程でユーロ圏の国を経由しても、通貨は別に扱う必要があります。もっとも、前述のとおり現金の出番自体が少ないため、両替を大きく考える必要はありません。為替相場は変動するので、予算を立てる際は出発前に現在の水準を確認してください。使い切れずに残ったクローナは、日本での再両替が不利になりやすいため、出国前に空港で使い切るか、そもそも最小限しか持たない組み立てが実務的です。
ATM は都市部に、ただし使う場面が少ない
ATM はレイキャビクをはじめとする都市部の銀行や商業施設にあり、日本発行の国際ブランドのカードで引き出せます。地方でも町の規模があれば設置されています。ただし繰り返しになりますが、この国では現金を使う場面がごく限られるため、そもそも引き出す必要が生じにくいのが実情です。引き出す場合、画面で「日本円で確定するか」と尋ねられたら、現地通貨建てを選んでください。円建てを選ぶと不利な換算が適用されます。予備として少額を持っておく程度で、まとまった額を引き出す理由はほとんどありません。
チップは不要、支出はレンタカーと宿と食事
チップの習慣はありません。サービス分は価格に含まれており、追加の支払いは期待されていません。この国で支出を左右するのは、宿泊、外食、レンタカーと燃料です。いずれも欧州の平均を上回り、これは物資の多くを輸入に頼る島国であることに由来します。抑える方法は明確で、自炊できる設備のある宿を選び、スーパーマーケットを使い、外食の回数を絞ることです。夏であれば日照が長く一日に回れる範囲が広がるため、日数そのものを縮められる点も、結果的に総額を下げる要因になります。
ご注意: 渡航前に必ず最新の為替レートを確認してください。両替は空港や銀行、認可された両替所で利用できます。
観光や商用の短期滞在であれば、日本のパスポートはビザ不要です。シェンゲン圏の共通ルールにより、直近百八十日のうち通算九十日まで滞在できます。日数はシェンゲン圏全体で合算されるため、前後に他の加盟国を回る場合は合計で計算してください。
確約はできません。太陽活動と地磁気の現象なので、条件が揃っていても雲があれば見えないためです。適期は九月から四月で、複数泊を確保し、天候に応じて移動できる計画にするほど機会は増えます。肉眼では写真より淡い緑に見えることが多い点も知っておくと、実際の体験との差が小さくなります。
四日から五日であれば、レイキャビクを拠点にゴールデンサークルと南海岸に絞る構成が効率的です。氷河湖まで足を延ばすなら南海岸に一泊を加えてください。環状道路を一周して東部のフィヨルドと北部まで回るなら、夏で八日から十日を見ておくと余裕があります。
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